アルファベットを書く練習【幼児~小学生編】ステップアップの基準と量も
子どもがアルファベットや英単語を書けるようになるための、具体的なステップについてお話します。
またこの度、オンラインレッスン用の教材シェアとレッスンプランのシェアをはじめました!
新教室の生徒募集と詳細は、3/19発売したばかりのこちらの本に書いています(^^)/
書き順はどうする?
実はアルファベットには明確な書き順はありません。
あと、英語圏では手書き文字の美しさにそれほどの価値はありません。
日本語の文字には正しい書き順と美しさが求められますが、アルファベットにはそのような価値基準は、本当はないのです。
しかし、中学校の英語のテストでは、バカバカしいほどにこの点が細かく減点されます。
中学1年生限定ですが、下図のような採点がされるから驚きです。何がダメかわかりますか???
だからといって、幼児や小学生が中学のテストを意識して文字を書く練習をする必要はありません。
この程度のことは、試験直前に気を付ける点としてちょっとおさらいすれば大丈夫です。
とはいえ、どうしても書き順にこだわるのは日本人の性(サガ)でしょうか?
そこで、日本の英語教材作成会社は、大抵独自のアルファベットの書き順を指導しています。
アルファベット練習帳などのノートにも、最初のページに書き順が一覧で記載されています。
確かに、その書き順で書くと楽にスムーズに美しく書けるだろうなと思える、なかなか考えられた書き順でもあります。
小学生の子どもに、「書き順はどうでもいいよ、好きなように書いていいよ。」と教えると、固まって書けなくなる子が多いのも事実です。
「文字というものには書き順がある」という固定観念を持っているのでしょうね。
書き順を教えないと書けないというなら、書き順を教えてあげればいいと思います。
書き順はどうでもいいと教えると、うれしそうにのびのび書く子もいます。
まずは、目の前の子どもの反応を観察しましょう。
子どもの年齢によっても教え方は違ってきます。
初めにお話した、「書く練習は9歳からでいい」というのを実行するのが一番楽です。
幼児から英語の学習を始めていれば、当然書くための準備はすべて整っています。
練習のためのプリントを与えるだけで、ちょっと練習すればすらすらと書けるようになっていきます。
書き順の一覧表を渡して、最初に一言「この通りの書き順で書いてもいいし、この通りでなくてもいいよ。好きなやり方で書いて練習してごらん。」と言ってあげます。
子どもは実際に試してみて、自分にあった方法でやるようになります。
書く練習の具体例
お手本と、練習のためのノートを与えるだけでできる子もいるかもしれませんが、一番丁寧なステップをご紹介します。
私の教室では、全員このステップでプリントを与えていますが、子どもの様子を見ながら同じプリントをもう一回繰り返したり、1回で次のプリントに進んだりと、進度を調整します。
おうちでやる場合は、市販の4線ノートで、お手本を鉛筆で薄く書いてあげるといいですね。
1.なぞり書き
AaBbCcDdEeと、大文字と小文字を並べて5個声を出して言いながらなぞり書きします。
2.お手本を見ながら書く
すぐ上の行のお手本を見ながら書きます。
この時も声を出して言いながらなぞり書きします。
3.離れたお手本を見ながら書く
3行上など、少し離れたところにあるお手本を見て書きます。
4.書けるようになった文字と新しい文字を混ぜて練習
一度かけるようになった文字も、練習をやめてしまうと書けなくなってしまいます。
毎日繰り返し書くからこそ、定着するのです。
練習の量
たくさん書けばすごく勉強した気になりますが、効果は薄く、やる気が持続しません。
この2行を集中して書くことが大事です。
1週間、1日2行、Aa~Eeまで書く練習をしたら、テストをします。
まっさらな4線ノートに、Aa~Eeまで正しく書けたら次のFf~Jjの練習に進みます。
Ff~Jjの練習に進んでも、Aa~Eeを書く練習は1日1行だけ必ずやるようにします。
Ff~Jjのテストに合格したらKk~Ooの練習に進みます。
Ff~Jjを書く練習は1日1行、Aa~Eeを書く練習は2日に1行と減らします。
このようにしていくと、1日の練習量は徐々に増えますが、すらすら書ける文字が増えてくるので苦になりません。
宿題のような自学自習の課題は8割簡単にできて2割がちょっと難しい(努力がいる)くらいの内容だと、楽しく達成感を感じながら続けられるのです。
まとめ
今回は「文字を書く」ことにフォーカスしてお話ししましたが、子どもに何か教えるときの大事な基本は、今のその子にとってのちょうどいい課題を与える、ということです。
実はママたちは実に本能的に、常日頃から子どもにそのように接しているのですよ。
日常生活の中で、自分で着替えるとか、手を洗う、歯磨きをする、靴を履く、靴を揃えるなど、どうやって子どもに教えましたか?
まずはやって見せて、一緒にやってみて、できたときは「すごいねー!ひとりでできたねー!」って大喜びして褒めませんでしたか?
そのときに、どのママもすごい観察力を発揮しているのです。
自分でやらせてみたときの我が子の様子をよく観察して、ちょっと手伝ってあげたり、最後まで手を出さずに見守ったり、その子にとってちょうどいい課題を日常の中で与え続けているのです。
たまにパパに子守を任せるとその辺がイライラしませんか?(笑)
そこまで手出ししなくていいのに!とか
ああ、そこはもうちょっとうまく手伝ってあげるといいのに!とか
私たちは子育てを通してすごい能力を磨いているのです。
その能力を発揮して、楽しみながらやってみてくださいね^^
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